ワイヤーと紙紐だけの超絶シンプルなおもちゃ、Cat Dancer。
ネコと暮らしてない方やギフトを探されてる方に、「え、これで遊ぶんすか?」って聞かれることがよくあります。その都度「1980年代から続く米国ロングセラーのおもちゃです」とご紹介していますが、「たった2つの素朴な素材でネコが喜び、そして40年以上も事業が続いている」という事実に、説明するたびにアイデア次第でどこへでもいけるんだなァ〜と感銘を受けています。
今回は、そのCat Dancerを手がけるCat Dancer Productsについて掘り下げていきます。
きっかけは工場に落ちていたゴミ
1970年代半ば、大学に通いながらいくつかアルバイトをしていたJim Boelkeは、そのひとつだった地元の小さな動物保護施設で目に感染症のある2匹の子ネコに出会います。
当時は引き取り手の見つからない動物の多くが殺処分されていたため、そうさせるまいと2匹を自宅へ連れて帰り、JakeとElwoodと名付けました。
そして別のバイト先の工場で清掃中に、床に落ちていた紙の付いたワイヤーを見てピンときます。
「うちのネコが好きそうだ」と持ち帰ったところ、予想的中。
JakeとElwoodは大興奮したのです。

その後、ネコと暮らしている友人たちにも欲しがられ、Jimはペンチと金切りばさみで同じものを作っては無料で配るようになりました。
数年後、Jimは自分でできる仕事を探す中で、このおもちゃの商品化を決意。
貯金1,500ドル(当時の30〜40万ほど)を元手に、1983年にCat Dancer Productsをスタートします。
工場の床に落ちていたワイヤーから生まれたCat Dancerは、その後アメリカ全土へと広がり、累計販売数は1,200万個以上。発売から40年以上経った現在も愛され続けるロングセラーとなりました。

元祖“インタラクティブ・キャットトイ”
現在Cat Dancer Productsは、1983年に発売したCat Dancerを「米国で初めて全国的に販売されたインタラクティブ・キャットトイ」と紹介しています。
ここでいう“インタラクティブ”とは、「ネコと飼い主が同時に使うために設計されたおもちゃ」のこと。
今では当たり前の「人が動かし、ネコが追う」という遊び方です。
Jimによると、当時のネコ用おもちゃはネズミ型や鈴の入ったボールなどが中心で、投げてもネコが追うかどうかはそのときの気分次第。
そこで、人とネコが一緒に遊ぶCat Dancerを“インタラクティブ”と表現したそうです。
Cat Dancerに続くおもちゃたち
Cat Dancer Productsは、ワイヤーと紙が作り上げた実績を出発点に、40年以上にわたってネコの遊びを考え続けています。
Cat Dancer 『Deluxe』&『Pro-Model』
オリジナルのCat Dancerからは、壁に固定してネコがひとりでも遊べる「Deluxe」や、ケージに取り付ける「Pro-Model」が生まれました。

左:Deluxe 右:Pro-Model ※公式サイトより引用
Pro-Modelのきっかけは、Jimが保護施設から迎えたCooperというネコ。
Cooperがおもちゃもないケージで過ごしていたことを知り、「ケージの中でも遊べるCat Dancer」を開発しました。
Pro-Modelの約半分は保護施設へ無償提供しているそうです。
※ 2026年8月時点で、Cat Dancer 『Pro-Model』の取り扱いはありません🙏
Cat Charmer
新しいバリエーションを作ろうということで開発されたのが、Cat Charmer。


約1.2mの長いフリース紐に、頑丈なロッドが付いたおもちゃです。
紙とワイヤーの次は、棒と長い布。素材は変わっても、潔いほどシンプル。
我が家のふくちゃんのような紐好きのネコにはうれしい上に、
個人的にはフリースのデザインがたくさんあって好きです。
日本の市場ではレインボーが出回っていますが、
本国ではボヘミアンだったりサイケだったりジャングルだったりのデザインがあります。
(フレーメンストアではそのデザインが好きすぎてわざわざ本国から輸入しています)


さらに、クリスマスシーズンにはクリスマスカラーも登場します。
これまたカワイイ・・・・

とにかくふくちゃんが大好きです。

Chasers
次に登場するのが、Cat Dancerに使われている紙と、Cat Charmerに使われているフリースを使用した合作。

よく「どう遊ぶんですか?」「これなんですか?」と聞かれますが....
なんでもないです。紙と紐です。笑


床に放置してあれば勝手にじゃれたり、サッカーして冷蔵庫の下にゴールインしたり。
差し出せば襲ってきたり、噛みついたり。
正解はありません。
Mouse in the House
原始的街道を長年歩いてきたCat Dancer Productsから、突如として2000年代前半に現れたのが「Mouse in the House」。


人が留守にしている間にも、ネコが退屈せずに遊べるものを作りたいという想いで開発された電動のおもちゃ。タイマー機能があり、決められた時間になると自動で起動し、音でネコを呼び寄せ、ネズミ型のおもちゃが専用トラックを走り出します。
ネコを楽しませるのに全力すぎて好きィ〜ってなってもちろん仕入れたのですが、米国規格のため電圧の変換が必要&こちらで用意したアダプタのクオリティにより動作不良が起きてしまい、あえなくお蔵入りに....。とても残念.....。
ネコの「好き」は変わらない
Cat Dancer Productsが40年以上作り続けてきたおもちゃは、形こそ違えど、どれもそんな原始的なネコの「好き」を突いています。
工場の床に落ちていたワイヤーと紙が、ほとんど姿を変えず今も売れ続けていること自体、ネコの「好き」は40年前から変わっていないことを証明しているような気がします。