ネコ古着の中で、「見たことある」ランキング1位に輝くであろうクリバンキャット。
Painter Kliban Cat Tee / 90s / Made in USA / Crazy Shirts
たまにコアなクリバンファンもいますが、多くの方はハワイのお土産屋さんのネコだと思っているかもしれません。今回はクリバンキャットについて掘り下げていきます🔍
クリバンキャットとは
ハワイのお土産のイメージが強すぎますが、元はアメリカの漫画家バーナード・ハップ・クリバン(Bernard "Hap" Kliban, B.Kliban, 1935-1990)によって描かれたネコがクリバンキャットです。
あれ、なんかイメージと違う...?
ってなりますよね。割とブラック寄りのユーモア系なんです。
彼の公式サイト(ドメインがeatmousiesなのも良すぎる)によると、小さい頃からウィットに富んでいたそうで、10代の頃に"空軍に入隊して民間人を機銃掃射したい"と言っていたそうです(いや笑えない)。しかし実際は兵役に行けず、漫画で人々を機銃掃射すると決意。
1975年に『CAT』の初版が出版され、ネコ好きの枠を超えて大反響を呼びベストセラーに。それからさまざまなグッズが生まれ、日本を含む世界にも広がり一躍有名に。それまでもFelixやKrazy Katなどの人気ネコキャラクターはいたものの、それらはあくまでも"擬人化されたネコ"。一方でクリバンは自身が暮らしていたネコをモデルにしつつ“ネコらしい行動”を追求し、他のネコ漫画家にも影響を与えたと評価されています。
Cat (1976) / Hardcover / Vintage Book
Cat 17th Anniversary Edition (1992) / Vintage Book
クレイジーシャツの看板キャラになるまで
B. クリバンが漫画を描き続けるのを支えたのが、妻のジュディス・クリバン(Judith Kliban)。元々広告代理店のアートディレクター・デザイナーだった彼女は"B. Kliban® Cats"(これがクリバンキャットの正式名称ですね)のライセンス管理やグッズ等のデザインを担当。
B.Kliban Season's Greetings Mug / 70~80s / Made in England
Kliban Cat Happy Mew Year Tee / 80s
そして1977年に、ハワイのお土産ショップ「クレイジーシャツ(Crazy Shirts)」社とライセンス契約が実現し、日本でも長年愛され続けているハワイ土産が爆誕しました。
※ ずっと続くと思われていたプロダクトですが、なんとクレイジーシャツとのライセンス契約が2024年の夏に終了したとのこと。古着的には価値も爆上がりしそう案件。過去にも契約切れていた期間あるらしいが
ちなみに今、彼女は数匹のネコたちと共にハワイで暮らしているそう。外ネコのためのコロニーも構えているそうです(生粋のネコ狂い夫婦でした)。
店主的にはTシャツ(古着)もいくつか持っていましたが、それよりも『CAT』の日本語版に出会ってから大ファンになりました。
彼の漫画に触れると、グッズやお土産化されたかわいさだけでなく、また違ったネコの魅力に浸かることができますよ🛀